今日はまた新しいアメリカンウイスキー蒸留所のご紹介
Koval蒸留所
この10年で新しいバーボン蒸留所が次々と誕生しています
そのウイスキーたちが数年前からついに市場に出て、日本にも回ってくるようになった。
今回入れた「Koval」もそのひとつ。
ここはアメリカの大都市シカゴの街中にあるコーヴァル蒸留所
2008年に禁酒法以来初のシカゴ蒸留所として創業し、クラフトディスティラリーながらバーボンだけでなくアメリカンウイスキーやジンやリキュールなど幅広く展開。
シカゴ中心部の街の一角にある古いビルを改装してつくられた中にあるのはスピリッツ用とウイスキー用の2セットの蒸留器、そしてなんとその地下を塾生庫として使用。さすが都会のベンチャー蒸留所って感じですね。
その蒸留器がまた変わっていて、他に類のないハイブリットなんだとか。
ウイスキーの蒸留器といえばポットスチルが有名ですが、これは単式蒸留器といい、一つの釜で蒸留するもので、原料の風味を出しやすく、シンプルだからこその熟練の技がいる蒸留器です。
現在の主流は連続式蒸留器というタワー型で、そのタワーのなかで何層にも分かれた各部屋ごとに蒸留ができる効率のいい蒸留器で、精製度が高いクリアなウイスキーが作れますが、風味が弱かったりするんです。
この二種類の蒸留器があるんですが、一概にどちらがいいとはいえないんです。
そこで彼らは両方つなげたハイブリッド蒸留器システムをつくったんですね!
単式蒸留器にあたる部分も独特な形状をしています。
ふつうは両方のスチル(蒸留器)をもっていても、それぞれで作ってからブレンドするもんなんですが、この発想はなかった、というか、現代のコンピューター管理があってこその実現なんじゃないでしょうか。
ところでKovalとは、東ヨーロッパの言葉で異端者、平凡から離れた、蹄鉄工などの意味。
これは創業者夫婦の曽祖父のあだ名で、17歳で家族と共にウィーンからシカゴに移住してきた過去があり、そこから由来するんでしょうね。そんな彼もビジネスをはじめたそうで、その子孫である蒸留所オーナーがアメリカンウイスキーの中でもユニークなウイスキーをつくるところにもルーツをかんじますよね。
創業者の家系はオーストリアでもブランデーの蒸留所を営んでいたこともあり、そのノウハウは受け継がれたものであることと、原料にもこだわり、広いアメリカの数ある州からオーガニックな穀物を選んでいる。
バーボンのほかに厳選した4種の穀物で作った「Four Grain」というウイスキーブランドも気になりますね。4種類ウイスキーを出しているようですが、すべてシングルバレルというのも驚き。じつにおもしろい。
試飲会で出します
Kovalのシングルバレル・バーボンはもうすでに仕入れていますが
再来週あたりにまたウイスキー試飲会を開こうと思っているのでその時にお出ししようと思ってます。
興味のある方はご予約・お問い合わせおまちしております。
それでは今日はこの辺で。
皆さまよい休日を!
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