エヴァンウィリアムズ黒/赤

 

Evan Williams

 ヘヴンヒル社の看板ブランドとして知られる「エヴァン・ウィリアムズ」は
スタンダード・ブランドの「ヘブン・ヒル」そのものより全国的に売れているバーボン・ウイスキーです。

 以前は最も売れていた7年熟成のグリーンラベルのほかに、8年ものの黒と12年熟成の赤ラベルを主に展開していました。

 その他に6年、10年や23年の超長期熟成バーボンや、陶器製ボトルなどもありました。
それらは最近では見つけることは難しいですが、そのかわりシングルバレルがラインナップに加わり
E.W.オフィシャルサイトを見ると現在はノンエイジ表記のスタンダード黒、ボンデッドの白、シングルバレルと
スモールバッチのEW1783が主体のよう。

 日本で取り扱いのあるバカルディジャパン公式サイトではまだ赤の販売がされているのでしばらくは大丈夫でしょうが、昨年くらいから赤の旧ラベルも見なくなりました。

 もともとエヴァンウィリアムズは7年熟成以上のデラックス銘柄として売られていたそうで、パワーのあるコクとなめらかな口当たりが特徴でした。

 創業1783年を強調しているが最初からヘヴンヒル蒸溜所で作っていたわけではなく、1957年にE.W.ラベルを買収したようです。

 

 

Evan Williams 12 years 

この写真はレッドラベルの12年。
アメリカケンタッキー州では6~7年が標準だったころに12年熟成とは衝撃を与えた銘柄です。
その後シングルバレルや長期熟成品も当たり前になってきて存在感は薄れてきた感じ。

 現在はライト思考がつよまって、日本向け製品だけなのか、最近のこういった昔ながらのブランドには「安ければよい」といったものだけ生き残ってきた、そんな製品が多くなってきた気がする。

テイスティング・ノート

立ち上るバニラ香を芯にクリーミーなキャラメル様が乗って甘く、刺激感は控えめ
熟成感があり口中でマイルドで上品な味わいは12年ならではの落ち着きを感じさせる
反面華やかでエステリックな香りはおとなしく、押出はぐっと抑制されているから
通常のイメージ通りのバーボン像はこのボトルに関しては結像しない。

まろやかさが際立ってスパイシーさは微か、
バニラ香に絡むトフィー様の甘さとアッサム茶のようなやや渋めのある味わいが心地よく
苦味には転ばずフィニシュまで持続する

アルコール度数はボンド法時代のスタンダードである101pだが
押し出し感、突出感を熟成感が上回る印象
価格以上に上質

ガツンとしたバーボンが飲みたい!と言う日にはむかないかもしれませんが、まったりと癒してくれます。

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