金の延べ棒ボトルのウイスキー
面白いボトルに入ったアメリカンウイスキーを見つけたので仕入れました。
Gold Bar, Brended Whiskey & Straight Bourbon
手に入ったのは まさしく金の延べ棒そのものの形をしたボトル。その名もゴールドバー。
金色のものと、黒地に金の文字のはいったものと二種類ありました。
金色のものがスタンダード扱いのブレンデッドウイスキーで、商品名にNo.889と書いてあります。
これはバッチナンバーとは別で、バッチナンバーは ”Bottle Lot No.” としてシールの封のところに延べ棒の刻印風に記されています。
ブラックのほうがプレミアムな位置づけで、こちらは American Straight Bourbon Whiskey の表記が見られます。こちらのNo.は820。
これらはボトラーズ会社からの商品で、カリフォルニアで瓶詰めされているようです。
日本に近い西海岸だからでしょうか、カリフォルニアのウイスキーは輸入されている率が高いですね。
Gold Label
オフィシャルサイトによると、ゴールドのNo.889は マッシュビルが88%コーン、9%ライ、3%バーレイ(大麦)となっていますが、同サイト内に80%コーン、15%ライ、5%バーレイと表記してあるところもあるので、それらのブレンデッドなのかもしれません。
フレンチオークのワイン樽で熟成されています。
コールドの度数は80Proof 40度で一般的なスタンダードボトルと同じ度数ですが、味は樽感が強調してある感じで、焦がしたカラメルのような甘さと苦味はありますが、余韻は短いので飲みごたえという意味では少し物足りないかなと言う感じ。
サイトにも、気楽に仲間たちと、カクテルにして、などの推奨文句がみられました。
Black Label
No.820ブラックラベルのほうは、マッシュビル 80%コーン、20%ライの92プルーフの46度となっています。
テキサス州にあるクラフト蒸留所で作られた原酒で、内側を焦がしたアメリカンオークの新樽で3年から6年間熟成されたウイスキーを使用しています。
これはたしかに基本的なバーボンウイスキーの条件を満たしています。(その他にも条件あり)
マッシュビルのコーン比率が51%以上8割未満というのがバーボンたる条件の一つですが、とはいえコーンを80%までつかっているのは珍しいです。
このウイスキーを作っているのはザ・ゴールドバー・カンパニーというところらしいですが、自ら「a unique mash bill」と書いています。
コーンはテキサス産、ライはオクラホマ産を使っているそうです。
その他このサイトにはオーク樽の焦がし具合なんかも表記されていますが、「アリゲーターチャー」といって、かなりしっかり焼いた樽を使っているようで、その味も炭や煙をれんそうさせるスモーキーさが全面に主張しています。
甘みはあまり感じないので、そういった意味で ”尖った” タイプのウイスキーが好きな方はハマるんじゃないでしょうか。
ただ、スコッチのようなピート臭のあるスモーキーさではないのでご注意を。
最後にこちらもフレンチオーク樽で追熟されているようです。
感想
このボトルを一緒に開封してテイスティングしたお客さんとも話していましたが、どちらもこのボトルから連想できる味ではなかったかな、という感想でした(笑)。
とはいえ、いままで旨いバーボンといえば だいたい作り方は完成されていて、どこも似通った手法に必然的になってしまっていたのですが、新世代のクラフト蒸留所にはそんなことお構いなし、というような新たなチャレンジ精神が楽しいです。
少々乱暴な味になっても新たな発見をもとめるというのは面白い。
あなたもぜひいちどは試してみては。