国産ウイスキーの需要
ジャパニーズウイスキーのまだ見ぬご当地ブランドを探し求めて海外からのお客さんがよく来られます。
国内物も輸出ものも山崎や響の年数ものは手に入らなくなりましたからね。
あるところにはあるんでしょうが、一般に流通しなくなっていればそれはないのと同じこと。
生産量増量や新規参入しても製品化するまでにかなりの時間のかかるウイスキー業界はまだまだ需要過多の時代です。
ピュアモルトウイスキー倉吉
国際的な受賞で注目される
以前もご紹介した鳥取県産の倉吉ウイスキーですが、今年のワールドウイスキー・アワードで部門金賞をとったり、サンフランシスコ・ワールドスピリッツ・コンペティションで受賞したこともあり注目が高まっています。
他にも SWSC2019では、同じ松井酒造がリリースしている「シングルモルトウイスキー松井」もダブルゴールドを受賞していました。
WWA2019の本選では
響21年が ワールドベスト・ブレンデッドを、
竹鶴25年が ワールドベスト・ブレンデッドモルトを、
富士御殿場蒸留所25年スモールバッヂが ワールドベスト・グレーンを、
イチローズモルト&グレーンのリミテッドエディション2019が ワールドベストブレンデッド・リミテッドリリースを、それぞれ受賞しました。
この長期熟成品や限定品はべらぼうに値上がりしていますが、そんな中この松井酒造の製品は中国地方のホープですね。
日本各地で醸造・蒸留会社がウイスキー市場に参入するなか、割りと早くに参入していたこともあり 初期の「倉吉ピュアモルト」の後に、「松井シングルモルト」や「鳥取ブレンデッド」「山陰ブレンデッド」「マツイ梅酒」など色々手掛けられている様子。
そうしていよいよビンテージ表記のある商品をリリースし国際コンペに参戦されたということでしょうか。
Pure Malt Whisky
ピュアモルト・ウイスキーは、モルトウイスキー原酒同士をかけ合わせて作られたウイスキーです。
モルト原酒といっても様々なものがあり、それを融合させることで 味に新たな発見や複雑な表現を実現させます。
よく聞くシングルモルト・ウイスキーも 実はモルト原酒同士をかけ合わせていますが 同蒸留所内の同質のモルト原酒かどうかで呼び方が変わります。ここは国の法律によっても変わってきます。
The
倉吉 -Kurayoshi-
Pure Malt Whisky
aged 12 Years
年数表記は8年、12年、18年とありますが、今回は12年を紹介します。
12年以上の原酒を使って配合した商品ということですね。
度数は43度です。
箱、ラベル共にあずき色で独特のカラーリングが目を引きます。
酒質の色もかなり濃い印象。シェリーカスクかな とおもいましたが、公式サイトにはホワイトオーク樽熟成との表示があります。
ストレートで口に含むと いきなり甘みとしっかりとした麦芽香がひろがります。
そこからさらにレーズンのような甘みと樽香が膨らみます。どこかスペイサイドモルトを思わせる風味もありました。
後半は甘みは引いてスパイシーさとシャープな余韻。なのでまた新たに口に含んだときに甘みが再来するのが楽しい。
氷を入れてオンザ・ロックで。入れてすぐ飲むとそのままより増して甘みが際立つ。
これはシェリー樽由来なんじゃないかと味紛うほど。
溶けてくると爽やかさがでてきてスッキリ飲めます。何口か飲んだ後喉のあたりがスーっとして薄荷を食べた後のような感覚がすこしして、後味は甘ったるくありません。
日本人なら好きになる人は多いんじゃないかと感じるウイスキーです。
同じ中国地方の広島ならではなのか、酒屋さんでも普通にシリーズで見かけるので入手はしやすいと思います。
当店にも置いてあるので 気になる方はぜひ試してみてください。
ショットバー バーボンスクエア
広島市中区三川町1-2、二階
082-242-3668